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2017-10

絵本作りのおはなし - 2009.12.07 Mon

ゆりがおか児童図書館のゆりのこだよりにて元福音館編集者の定村さんが絵本ができあがるまでの
エピソードなどお話をされる日があるのを知り、伺ってきました。

2009.12.7.絵本作りのおはなし 定村さん
定村さんは40年程、福音館にお勤めだったとのこと。
入社したときに「かがくのとも」が創刊2年目・・その後「こどものとも」
「こどものとも0・1・2」と編集にかかわり(息子さんに「お母さんどんどん年齢が
おちてるね」と言われたそうです・笑)
最後は「ちいさなかがくのとも」で退職をされたそうです。


この間になんと210冊以上の絵本を担当されたとのこと!!
月刊誌は穴を空けられないので1人で10冊位の絵本を同時進行で作ることもあると
伺って驚きました。。
定村さんが始めて絵本を手がけたのが「はははのはなし」だそうです。


定村さんはハードカバーになってなくても思い入れのある本があると言います。
依頼の際には、新しい人を探したり、共感できそうな人に依頼したり。。。
面白かったのは絵本とはまったく違う仕事をされていたカメラマンさんと
一緒に作られることも多いこと。。
文は長谷川摂子さん、小長谷清実さんへ依頼されることが多かったそうです。
「くっくくっく」で文を依頼された長谷川さんは以前、保母さんだったこともある方。
昔ながらの言葉を使うことがあり、読み手が若い保母さんだと読み方がわからず
戸惑うこともあったと言います。おはなしをする側がいかにその絵本を読み込んで
いるかというのも伝わり方に出てくることもあるから難しいものだなと思いました。

私も来週、初めて息子の園で読み聞かせをします!
ちょっとドキドキですな・・・

グリーン糸


「ポッペンポッペン」はTVでたまたま見た滝口さんの陶器が気に入り
依頼されたとか。。
滝口さんの作品が主人公ポッペンになって自然の中を本当に生きているかの
ように動いていく・・
読者の便りで嬉しかったのが「ポッペンどこにいるかな」とお子さんが
歩きながら探していたというお手紙だったそうです。。
2?3才の子ども達が本の中に入って夢中になれる・・
そんなアニミズム的生命感を大切にされた本。。
しかし動いているように撮影するのにはいろいろな苦労もありカメラマンの
小川さんご夫妻の撮影裏話も。。



TV(映像) と 絵本 は違うところで勝負。。なお話。
福音館といえば売り込みに来られる方もかなり多いとのことですが
(五味さんや鈴木コージさん達も昔、持込で来られたというエピソードも
面白かったデス) 今、ほとんどの方がアニメ的な作品とのこと。
これは今の人はTV(映像)で見ているからそうなるのではないかな・・と。
ただ 映像 と 本 は違う・・・
本は 言葉の中で 子どもの中でイメージが湧かないといけない。
想像力を湧かさせること
それはとても大切なことだな・・と私も思う。。
同じ本でも読む人によってまた違う風景が広がるような・・
読み手も一緒に泳げるようなスペースを空けておいてくれる・・
そんな本が私も好き。。。

青毛糸 解72 500x


他にも「ゆげ」 「みず」など・・・いろいろと編集にかかわるエピソードを
伺う中、印象的だったのは「まほうのコップ」 (ちいさなかがくのとも)でした。
どこにでもあるコップがレンズになってとっても面白い本。
定村さんはテキストブックではなく、その本そのものが綺麗だったり
楽しめる美しいものを作りたかったと。。。
本の場合、画面として美しくしたい。。そんな想いがあると言います。

しめじをコップを通してちょっとした角度から見るとガマガエルになって
見えたり!!(笑)
ちょっとの角度差でまた違って見えるのが面白い。。。
きゅうりは・・?
急須は・・?
りんごは? etc・・・
構成の藤枝さんと いろいろ実験したそうです(笑)


私も以前、虫メガネで子どもと遊んだのを思い出しました。。
口デカけんPA0_0604 のコピー
合成ではありません(笑)


日常の中に不思議や面白いことってホント隠れてるんだよなぁなんて
思います。。
それに気づくか気づかないか・・・
子どもってそういうの発見するの上手なんだよなぁ。。
子どもの視点からの絵本作るとどんなの出来るかなぁ、面白そう・・・
ちょっと振り返ってみたのはこっちだよ

この本の最後の方にスタッフのお嬢さんがコップを持ってるショットが
あり、それだけはなぜかカメラマンが違うそうです!
本当はすべてカメラマンの川島さんで統一したかったところ・・
女の子はプロのカメラマンさんに緊張してしまってなかなか
いい表情が撮れず・・・
そこで登場したのが・・・お母さん!! そしてリラックスしたいい表情が撮れたそうです。。
やはりお母さんはスゴイ!



最後の見開きページでの4つのコップにそれぞれ金魚ちゃんが入っている
ショットが撮れたのはなんと4時間で200枚撮った中・・たった1枚だった
そうです。。今はデジタルで合成も簡単に出来るけれど・・・簡単に作って
おしまい・・・ではよくないとおっしゃっていました。
確かに結果だけではなくその苦労したり工夫したりする過程から得られるものって
大きいと私も思う。。


色鉛筆ライン のコピー 解72 500x


絵本作家さんのお話では「たねがとぶ」の甲斐信枝さんのこだわりの話。。
小さい子に見せるのに老いが出た絵は見せられないと思われている甲斐さんは
絵本になる度に老いが出てるか気になり定村さんに聞かれたとか(笑)
定村さんはいろいろな方と作ってきたが甲斐さんほどすごい人はいない
とおっしゃっていました。。

柳生弦一郎、まち子ご夫婦の話では。。
弦一郎さんのシンプルなタッチは「サラッと描けるよ」と本人は
言ってはいるが、一本の線を描くのに実は何度も描き直されているとか。。

以前、ディック・ブルーナ氏の展覧会に行った際にもブルーナさんのシンプル
タッチの線・・実はすごい数のラフを描いて決めていくと知りました。
私も絵を描くのでラフをあげるのに一番時間がかかるのに共感します。。

柳生さんが絵を描かれたわらべうたのシリーズ
「にほんわらべうた2すずめすずめ」・・・気になる本です。。。。


麻紐 解72 500x



本は楽しく見る本と なんかひっかかって見る本 と ある・・と定村さん。



ご自身が昔から大好きな絵本ドイツ版の「もじゃもじゃペーター」
お持ちになって・・・この本の魅力を語ってらっしゃいました。
これはドイツの医師ハインリヒ・ホフマンがわが子のため作った絵本。。
ちょっと皮肉がかったシニカルさがたまりません・・

そうしてユーモラスでコワイ本を作りたいと思って作られたのが
「びっくりぎょうてん」普通の絵ではびっくりしないので絵をペテル・ウフナールさんに
依頼されたとのこと。。スロバキアは不気味な絵が多い(笑)と。


ヴァン・ペーレーラさんの描かれた「ガラシとクルピラ」の不思議な森の世界
シンプルな色合いに感じる絵本ですが実は4C。特色も使っていてとても贅沢な懲り方です。。
カーライさんの繊細な絵本も素敵でした。。紙の地の色を黄味がかった色にして
絵の世界を大切にされています。。
私も少し昔ながらの黄味がかった紙の方が好きだったりします。。
今は復刻すると昔の黄味がかった紙が艶っぽい白になったりしてそうなると
また雰囲気が変わるもので紙の色1つでも絵本の印象が変わるので難しいものだな
と感じます。。


ノート切れ端 解72 500x



まだまだ時間がいくらあっても足りないくらいの貴重なお話の数々でした。
貴重なひとときをありがとうございました。。。

1冊の本を作るのにはたくさんの人と時間と想いが込められていて
作り手の気持ちを感じると手にした絵本もよりあたたかさを感じて
愛しく大切になりそう。。。


私だったらどんな絵本作るかな・・・
ちょっと ふわふわ 空想の中 泳いでみたくなりました。。。

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プロフィール

石坂香

Author:石坂香
イラストレーター&カケラージュ作家.
女、母、紙、絵、音、病、楽、笑、感、
日々、色々いろイロ、カケラージュlife!
病を機に 捨てられそうなモノが愛おしく
エコ紙漉きで、エコでニコッとなる
エコハートを産みました。
イロイロ 異素材などとセッションして 
日々のカケラで切ったり、貼ったり、
カケラージュ(造語)して 
生まれ変わらせています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
作品サイト http://gekko.petit.cc

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